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仕事で出かけてちょっと寄り道をした時のことを綴ってみました
<ヴェネツィア(イタリア)>
マルコ・ポーロ空港からボートに乗り海から上陸する、それがはじめてのヴェネツィア訪問でした。 ヴェネツィアは不思議な錯覚に陥る町です。その水に囲まれた中世の町で車を見かけることがないからでしょうか、そこが実在の町で今が21世紀であるということに慣れるまでしばらくの時間を要するのです。 カルパッチョ、ティントレット、ティツィアーノに代表されるヴェネツィア派絵画の時代は14〜18世紀。ガラス工芸はそれ以前に東方から伝わってきていました。光と影が交錯するヴェネツィア派絵画はガラスを通して映るアドリア海の強い日差しからインスパイアされたものなのでしょうか。あの絵の具に出された赤とあのゴブレットの赤のトーンは同じ? ヴェネツィアの守護聖人は四人の福音書記者の中で最も古い著者と言われている聖マルコ。その聖マルコのシンボル、有翼の獅子とはヴェネツィアの旗であったり像であったり装飾であったりと至るところで出会います。聖マルコに守られているなんて聖ペトロ&聖パウロコンビのローマにもひけを取らない心強さです。 北の船着場フォンダメンテ・ヌオーヴァから、途中墓地の島サン・ミケーレ島を横切り、ラグーナを北東に向かって約40分。ヴェネツィアン・レースのブラーノ島に到着しました。ヴェネツィア本島から距離にしてたった9kmというのに、そこは金色の華やかさと人々の喧騒に包まれた本島とは全く違い、人々の生活を感じるのんびりとして素朴な島でした。 ブラーノ島から泳いで渡れそうな目と鼻の先、ヴァポレットで5分のところにヴェネツィア発祥の地、トルチェッロ島があります。ブラーノ島ともまた違い、緑と水と鳥の声、自然に囲まれた静寂な島でした。現在の住民は数十人というこの島に5〜10世紀には2万人を超える人々が住んでいたとは到底思えません。 再びブラーノ島でヴァポレットを乗り換え今度はヴェネツィアン・ガラスのムラーノ島へ。 ヴェネツィアの夏の顔はどこを切り取ってもまさしく色彩豊かなガラスのように美しくキラキラとしたものでした。 (Aug.16.'05記)
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