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−くつろぎ−

贅沢な秋の週末 − 山中湖紅葉の頃 II

前回、2年前の秋の思い出を綴りましたが、実はその週末に再び山中湖を訪れてきました。
ちょっと趣向を変えて、今回はその贅沢スケジュールを順を追ってご紹介してみようと思います。

いつもの「ペンションモーツアルト」にチェックインをして美味しいウェルカムコーヒーをいただくと、まずは車で約5分の温泉へ行きます。冷たく美味しい秋風を頬に感じながらの露天風呂はリラックスの極致です。日々の生活で溜まっていた疲れがすっかり消えてしまいます。これは日本人特有の感覚なのでしょうね。お風呂上りの生ビールもそこそこに宿へ戻ると、オーナーご自慢のフランス料理が待っています。今回の鴨のローストも絶品でした。プラザ・アテネの紅茶のアイスクリームをいただいてからもまだまだ楽しい夜が続きます。
ボジョレーヌーボーですっかり暖まった頃防寒コートを着こんで外へ出ると、眩いばかりの星の天井です。ここで見る金星の明るさといったらきらきらとまぶしいくらいです。カシオペア、北極星、昴・・・と見上げていると時が経つのも忘れてしまいます。今回も獅子座流星群の時期にぶつかっていたのですが、一番流れる朝4時ごろというのには残念ながら起きられませんでした。また来年のお楽しみです。
翌朝、林の中へ入ってみるとそこは落ち葉の厚い絨毯。足を踏みしめるとふかふかとした柔らかな感触とともに朝の空気にのった木々や葉の薫りが鼻先をかすめます。それが楽しくて思わず子どもたちと一緒に走り回りました。
オーナーのおすすめで、宿の裏手のハイキングコースを背丈より高い枯草を掻き分け掻き分け登ること約15分。適度な運動に息が上がったところでふと後ろを振り返ると・・・すすき野原の正面に白い頂の富士山、麓には空を映した紺碧の山中湖。そこは山中湖が一番美しく見えるという見晴台でした。その雄大さにみんなでしばらく言葉を失いました。
再びハイキングコースを下って車に戻ると次は富士山の五合目へ。この登山道はひ弱な都会仕様の車にはかわいそうなのであまり行きたくないのですが、秋だけは我慢してもらっています。終点の五合目に車をとめて、まずは「小富士」へのハイキング。片道約30分ほど静かで神秘的な樹海の中を歩きます。道しるべに沿って進んでいくとやがて目の前が開け、そこが海抜約2,000mの「小富士」です。晴れた日には伊豆諸島までも見渡すことができるそうですが、残念ながら私たちが着いた頃海のほうには雲が出てしまっていました。すぐ後ろに聳え立つ大きな富士山をゆっくりと眺めたら、五合目の山小屋まで戻ります。
ここでいよいよ秋だけのお楽しみ、富士山で採れたきのこ三昧の昼食です。山盛りの採りたてきのこはこの時期だけの特別メニューです。たまたまこの日が今年最後の営業日で、翌日から来春の山開きまではお休みになるということでした。何てラッキー!
そして、ついに秋のエピローグ。学生時代からのお気に入りの紅葉スポットは西湖へ向かう途中の河口湖です。この辺りには、1本の木で黄緑、黄色、オレンジ、赤とグラデーションを作リ出すもみじの木々がたくさん連なり、それはそれは素晴らしい紅葉のトンネルもあります。夕陽を受けて一層紅く燃えるもみじと河口湖の向こうに夕靄のかかった富士山。そのえもいわれぬ計算のない美しさを瞼に焼き付けて秋の富士をあとにしました。

(13/Dec/00)

お気に入りの「ペンションモーツアルト」のWebページができました。富士周辺の素敵な写真もありますので是非是非遊びに行ってみてください。
http://www.p-mozart.com/

● バックナンバー ●
空からこぼれる星と雪 - 山中湖紅葉の頃(13.Nov.'00)
「テアトル谷川」早朝公演 − 谷川岳(群馬県)(15.Aug..'00)
黄金週間の合間に − 山中湖桜の頃(3.May.'00)
森からの贈り物 − 山中湖向日葵の頃(18.Aug.'99)
カッコウで目覚める朝−山中湖新緑の頃(30.May.'99)

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