Chic Chicks *Salon de The

−アート−

 フィレンツェの色いろ

「色」というものが好きです。
街なかや風景に「色」を発見するとはっと立ち止まってしまいます。
「色」はその国、その土地でまったく違った色を出します。同じ色でもその土地を包む空気、建物の色、空の色、日差しの角度や強さなどで映り方が違うのかもしれません。その不思議が面白くて「色」に惹かれてしまうのです。
今回目に留まった色々な色たちです。

フィレンツェの中央市場は色の宝庫。野菜も果物もハーブも日本のものとは色が違います。
イタリアの土と強い太陽がこういった鮮やかな色を作り出すのでしょう。

天使の水場は人々が忙しく行き交う通りで見つけました。
黄色っぽい石に並んで彫られた天使たちが口から水を出しています。その表情が何とも言えずかわいいのです。
実際にここから水を飲んでいる人は見かけませんでしたが炎天下のこの時期には噴き出す水を見るだけでも多少の涼を得られます。
こういった石の色もきちんとイタリア色です。

フィレンツェで偶然出会うことのできた旗振りの行進。日中に古式サッカーの試合があったそうです。
まずは赤と白の衣装を身にまとった少年たちが太鼓を叩きながら先頭を歩きます。
続いて白地に赤い百合の花がフィレンツェの旗、ゴンファローネを掲げた旗振りたちが勇壮な姿で続いていきます。中世の面影をそのまま残している町の中でこういった風景を見るとまるでタイムスリップでもしてしまったかのような錯覚にとらわれました。

何といってもお料理の彩りにはその国、その土地の特色があらわれます。
イタリアのお料理には日本料理やフランス料理のような微妙な繊細さはありませんが、明るく正しく(?)元気に育ったと思えるお肉やお魚、野菜のスローフード。何だかこちらも明るく正しく元気になるような・・・。そこに太陽をたくさん浴びた葡萄で作ったワインを添えれば元気にならないはずがありません。
彩りも素材を活かして明るく元気です。
今回いただいたデザートも苺とラズベリーの赤にカスタードクリームの黄色、パウダーシュガーとジェラートの白が、こんなに色を使ったデザートプレートに盛りつけられていました。視覚だけでも元気になります。

最近一番のお気に入りのイタリアのキャンディー
「LEONE」。
トリノで作られているお菓子ですが
たまに見つけることができます。たくさんの味があっていかにもイタリアのお菓子らしいちょっと不思議な味がします。
かなりの歴史がありそうでこのパッケージデザインと色には一目ぼれです。さらに優れものの色とデザインはパッケージのみにとどまらず実は中身のキャンディーにまで及んでいるのです。

フィレンツェからはちょっと離れてしまいますが、今回見つけた「色」をあとひとつ。
このきれいで美味しそうなものは石鹸です。アッシジにあった石鹸屋さんのウィンドウディスプレイです。まるで音符やハートや動物を散りばめたゼリー菓子のようでした。遅い時間でしたので既にお店は閉まっていましたがこのポップな配色と色出しが楽しくてしばらくここで足を止めていました。ガラスの隙間からほのかに香ってくる石鹸の香りも素敵でした。

そして最後にこれこそ見事なフィレンツェの色。

(Sep.13'04記)

● バックナンバー ●
艶やかさの饗宴 - 京都紅葉の頃(京都)(Dec.17.'03)
古都にそそぐ雨 - 京都新緑の頃(京都)(May.10.'02)
フィレンツェマジック (フィレンツェ−イタリア)(Jun.20.'01)
ドゥオモの誤算(フィレンツェ−イタリア)(Jan.25.'00)

[back to contents] [back to Salon de The]

ご質問・お問い合わせなど、お気軽にChic Chicksまでどうぞ


Chic Chicksのロゴマークは登録商標です。
当社の許可なく転載・複製することはできません。
Copyright©1999-2004 Chic Chicks.All rights reserved.