Chic Chicks *Salon de The

Petit Musee

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HOKUEI TEMAMOTO
3

盛夏

[作家プロフィール]

「空」 2000年

上から笑って見守ってくれている夏の空のイメージとのことです。
子どもたちがこんな空の下で泳いだり、遊んだりしていると思うととても安心した気持ちになりますね。

前回書いた、作家の経歴の続きです。
作家の上京と同時に仙台の書道研究会は解散となりました。
東京での作家の仕事は「書」とは直接関係のないものでしたが、もちろん作家はその後も独自で製作活動を続けていました。
そんなある時、「書」の作品にたまたま墨絵の朱の色が落ちたのと見たとき、墨の黒に対する朱赤のコントラストにとても良いバランスを感じたそうです。
「彩書」の技法につながる最初の一歩はほんの偶然から生まれたようです。
それから4〜5年間、墨の三色(黒、茶系、青系)と日本画の顔料を使いながら3色〜7色までの一筆書きを研究し、東京都町田市の個展で、初めて「色を使った作品」を発表しました。
続いて1993年に応募したパリの伝統ある国際公募展「サロン・ド・イベール(冬のサロン)」で日本人初の銅賞を受賞します。けれども、この時はまだ作品に銀色は入れていませんでした。
受賞と時期を同じくして、作家は宝塚歌劇団のステージを見に行きます。彼女たちの華やかな衣裳の色彩イメージは驚くほど強烈で、これがきっかけで銀色を使うアイディアがひらめいたそうです。
脳裏に焼き付いたイメージが鮮明なところで早速銀色を入れて書いてみると、単色だけでは表現の難しかった柔らかく優しい感じの色になりました。ここでようやく今の作家の表現方法が確立してきたのです。
画像や写真にすると、耀きのある銀色は光ってしまうので表現できないのが残念です。機会がありましたら、是非実際の作品をご覧になってみてください。

(6.Jul.00)

[HOKUEI TEMAMOTO 秋]
[HOKUEI TEMAMOTO 冬]
[HOKUEI TEMAMOTO 初春]
[HOKUEI TEMAMOTO 春]
[HOKUEI TEMAMOTO 初夏]

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